💡 「学費の壁」を乗り越えるために
ひとり親家庭にとって、「子どもの進学費用」は最大の不安の一つです。

経済的な理由で、子どもを進学させられなかったらどうしよう…

大学の費用って、いつから準備したらいいの?

不安になるのは当然ですね。
でも、安心してください!ひとり親家庭には、他の家庭にはない手厚い国の支援制度があるんです!
この記事では、元相談員である筆者が、ひとり親家庭が「進学の壁」を乗り越えるために知っておくべき最もお得な支援制度と、奨学金の賢い選び方を、複雑な専門用語を使わずにわかりやすく解説します。
📌 ステップ1:まず知るべき!返済不要の「最強支援」
奨学金と聞くと「借金」のイメージがあるかもしれませんが、まず検討すべきは返済の必要がない「給付型」と「授業料の減免制度」です。
1-1. 最優先は「高等教育の修学支援新制度」
これが、ひとり親家庭が最も活用すべき最強の支援制度です。
これは、「給付型奨学金」(返済不要のお金がもらえる)と、「授業料および入学金の免除または減額」の二本柱で構成されています。

| 支援の種類 | 内容 | メリット |
| ①給付型奨学金 | 毎月、生活費・学費として一定額が支給されます。(例:最大で月額約7.5万円) | 使いみちが限定されていないため、足りない学費に充てたり、定期代や生活費に充てることができます。 |
| ②授業料減免 | 大学や専門学校などの授業料が最大で全額免除になります。 | 学費の負担がゼロになる(または大幅減)ため、経済的な不安がほぼなくなります。 |
💡 ポイント1⃣支援の対象者
ひとり親家庭は、住民税非課税世帯またはそれに準ずる世帯であれば、この支援の第一区分(最大の支援)を受けられる可能性が高いです。高校の先生に必ず相談しましょう。
💡 ポイント2⃣給付型奨学金と授業料減免は連動しています!
給付型奨学金が第一区分で決定したら、授業料減免も第一区分になります。
この制度の申請先と申請時期は以下の通りです。
| 申請先 | 申請時期 | |
| 給付型奨学金 | 日本学生支援機構(JASSO) | 高3もしくは入学後 |
| 授業料減免 | 入学後の学校(大学、専門学校など) | 入学後 |

高3の申し込みは、スカラネットといってネット申し込みです。
たくさんの生徒さんが申し込むので、先生と一緒に手続きを行う高校もありますよ。
お子さんに確認してみてくださいね。
日本学生支援機構のHPで、給付奨学金や貸与奨学金のうち自分が使えるのはどれか、目安となるシミュレーションがありますので、是非やってみてください!
1-2. もう一つの強力な支援!「母子父子寡婦福祉資金貸付金」
これは、都道府県や市区町村が行っている独自の貸付制度です。
特徴は、用途別にいろいろな資金が用意されていることと、子どもの学費については無利子で借りられることです。(子どもの学費以外は、保証人を立てれば無利子になります)
この制度には、以下のようなひとり親特有のニーズに応える資金が用意されています。
| 資金の種類 | 主な用途 | 特徴 |
| 修学資金 | 高校、大学、専門学校などの授業料や入学金。 | 入学後の学費や交通費にあたる部分です。 |
| 就学支度資金 | 入学時に必要な学費や通学用品の購入費用。 | 入学直前のまとまった出費に備えられます。 |
| 修業資金 | 資格取得のための費用や、就職に必要な技能習得のための費用。 | 学校以外の修業施設で学ぶ場合のみ適用です。 |
💡 ポイント:無利子で借りられる
制度の利用には審査があり、返済も必要です。まずは、お住まいの自治体の福祉担当窓口に相談してみてください。
1-3. 意外と使える「地方自治体」の支援金
国だけでなく、お住まいの市区町村や都道府県が独自に、ひとり親家庭を対象にした「進学準備金」や「一時金」を給付している場合があります。
- アクション:お住まいの自治体のホームページで「ひとり親 家庭 支援 進学」などのキーワードで検索するか、市役所の子育て支援課などに確認してみましょう。

こちらは自治体によって、時期や金額が全然違います。無利子で要返還のところが多いようです…。
📌 ステップ2:返済が必要な「貸与型」の賢い借り方
給付型や授業料減免を受けられない場合、または受けてもなお学費が足りない場合は、日本学生支援機構(JASSO)の「貸与型(借入)」を検討します。
2-1. 最優先すべきは「第一種(無利子)」
貸与型奨学金は、大きく分けて2種類あります。返済の負担を最小限に抑えるため、まずは第一種奨学金の申請を目指しましょう。
| 奨学金の種類 | 特徴 | 優先順位 |
| 第一種奨学金 | 利子がつかない(無利子)。世帯の収入や子どもの成績基準が厳しい。 | 最優先。借りるなら断然こちらを目指す。 |
| 第二種奨学金 | 利子が付く(有利子)。第一種よりも収入基準が緩やか。借りられる金額は一番多い。 | 第一種が難しい場合や、どうしても金額が足りない場合に検討。 |
第一種奨学金の成績基準について、日本学生支援機構のHPには以下の通り記載があります。
高等学校等における申込時までの全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であること。

第二種奨学金には、成績基準はありません!
2-2. 「借りすぎ」を防ぐための2つの考え方
貸与型は、卒業後に子どもが返済する「借金」です。「足りない分だけ借りる!」という強い意識を持ちましょう。
- 原則:利子の低い第一種の上限額を超えて借りない:第二種(有利子)を安易に借り増すのは危険です。
- 借りる前に返還シミュレーションを行う:子どもと一緒に卒業後の月々の返済額を日本学生支援機構返還シミュレーションで確認し、「本当にこの金額が必要か」を話し合いましょう。
📌 ステップ3:いつから?誰が動く?申請スケジュール
奨学金の申請は複雑ですが、「高校3年生の春(4〜6月)」が最も重要な時期です。
3-1. 高校3年生の春が「勝負」
給付型、貸与型ともに、最も手厚い支援を受けられる「予約採用」(進学前に採用が決まる制度)の申し込みは、子どもが高校3年生の春にスタートします。
- アクション:高校に入学したらすぐに、進路指導室や奨学金担当の先生に、「ひとり親家庭向けの支援について知りたい」と相談し、説明会の情報を確認しましょう。

多くの学校で、生徒向けもしくは生徒&保護者向けに「奨学金説明会」が行われます。
プリントが配られたら必ず保護者に渡すように、お子さんに伝えておきましょう!
3-2. 申請に必要な「親の準備リスト」
給付型や貸与型の審査には、親(あなた)の収入状況や住民票の情報が必須です。
- 必要書類の準備:最新の「住民税非課税証明書」や「源泉徴収票(マイナンバー連携が必要な場合あり)」などを、すぐに提出できるように整理しておきましょう。

家庭によって必要書類が違うので、説明会が終わってからで大丈夫です!
🌈 まとめ:ひとりで抱え込まず、プロの力を借りる
奨学金の制度は複雑で、手続きも多く大変ですが、決してひとりで抱え込まないでください。
最も頼るべき窓口は、高校の進路指導室の先生です。先生たちは毎年、多くの家庭をサポートしています。
また、自治体の「子育て支援課」や「福祉担当窓口」でも資金の相談に乗ってもらえます。
この記事で紹介した「給付型の優先順位」と「第一種奨学金を目指すこと」を羅針盤にして、勇気を持って窓口に相談しに行ってください。
経済的な不安に負けず、お子さんの夢を全力で応援できるよう、心から応援しています!

